1997年12月の



1997年12月1日〜7日
……と、いうような事があった11月であった。
     ☆
(゜゜゛)\(−−;)。

 嘘です。申し訳ありません。諸般の事情につき(というほどのものでもない。単に忙しかっただけ)、11月の日記は休載とさせていただきました。

 では気を取り直して12月、第一週の日記です。えっ、一週間ごとだと日記じゃないって? いや、まぁ、暇になれば暇になったで、それほど毎日、書くような事も起きなかったりして(笑)。

 そんな12月第一週ですが、何を隠そう私はPC−FXを購入したのでした。
 せがた三四郎が冬の町を闊歩し、プレイステーションが一〇〇〇万台を突破するという今日この頃になって、PC−FXを買うなんざ我ながらイカしすぎ(笑)。
 いや、実はなんでPC−FXを購入したのかというと、以前、買った98用のFXボード(NECのパソコン、PC−98シリーズに取り付けると、PC−FXのソフトが使えるというすぐれものの拡張ボード)を友人に貸したところ、きちんと動いていないかも知れないという事が分かり、一応、その確認のために購入することにしたのである。って、本当の目的は、来春発売予定の「てきぱきわーきんラブ FX」なんだけど(^^ゞ。
 そこで秋葉原のゲームショップ、その筋では祖父地図とも呼ばれている、お店「ソフマップ」に向かったわしだ。
 もちろん、他の店でもPC−FXは売っているのだが、ソフマップではゲームソフトを3本おまけに付けてくれるのである。
 で、店内がプレステやサターンのゲームを購入せんとする消費者でごったがえす中、私はあのデカいPC−FXの箱を抱えて、勇躍レジに向かったのである。
 そこで起きた間抜けな会話。
店員さん「これPC−FXですけど、ソフトはいりませんか?」
わ  し「(ん? ソフト3本付きって、箱の上に貼ってあったじゃないの?)あれ、ソフト付かないんですか?」
店員さん「付くものと付かないものがありますけど?」
わ  し「(ん〜〜? 付かなくても値段が安ければいいか)ソフトなしだといくらになります?」
店員さん「(何かメモのようなものを見て)同じです」
わ  し「はぁ?」
店員さん「ソフト付きでも、ソフトなしでも14800円ですね」
わ  し「……付けてください」
 で、付いてきたソフトが「ルナティックドーン」「赤頭巾チャチャ」「ボイスパラダイス」……。
 ……まぁ、いいか。オマケだし(^^;)。
 そんなわけで早く「てきぱきわーきんラブ FX」を出してください。NECさま。
 で、FXボードだけど、「アンジェリーク2」のデモの一部が動作しない事が判明しました。まぁ、仕方ないか。動作環境みたしてないわけだし(爆)。

1997年12月9日
 そんなわけで今日は年に一度の、角川書店富士見事業部謝恩会……。まぁ、早い話が忘年会の日なのである。
去年は家庭の事情で出席できなかったので、まる二年ぶりの参加となるわけだ。
 しかし忘年会つっても、まだ12月の第二週だもんなぁ。あんまり実感はない。今まではクリスマス前後にやっていたのだが、この時期に忘年会をやるのは、一部に評判が悪く(^^;)、また編集部としても入稿の時期と重なるので、今年は試験的に早めてみたそうな。しかし早めれば早めたで、今度はコミックマーケットとセットで、各地から東京へやってくる方々からは不満の声があがっているそうな。以上、編集部のS山氏の証言でした。

 17:30開場、18:00開会というのに、起きたのは15:00過ぎ(笑)。
 それから支度をして、実際に家を出たのは17:00過ぎである。もちろん、開会に間に合うわけもないけど、別に開会と同時に開場にいなければいけない理由もなし。
 千代田線、総武線を乗り継ぎ、会場となるホテルのあるJR市ケ谷駅でおりる。駅は帰宅するサラリーマンの方々で一杯。やっぱりまだ忘年会という感じじゃない(^^;)。 一五分ほど遅れて会場に着くと、ちょうどスピーチや乾杯などが終了した頃合であった。うむ、作戦成功!
 会場に入るや否や、友人であるT映の杉山氏と会う。ちょうどアニメ版「ヨーコ」のプロデューサーである潟eィーアップの米桝氏も側にいたので、そのままダベリモードへ移行。
 しばらくしゃべったり、飲んだりしているうちに、今は亡き個性派アニメ雑誌「OUT」でライターをやっていた時に、お世話になったN氏こと南波健一郎氏と会う。南波氏は「OUT」亡き後、「MEGU」の編集長を経て、今ではKSSのノベルズの編集に携わっておられるそうで、今はアダルトゲームのノベライズが中心だが、来年以降は普通の作品も出していきたいとおっしゃられていた。
……なんか、仕事が増えそうな予感がするのは気のせいだろうか(^^;)。
 そうこうしているうちに、ようやく担当のS山氏と遭遇。来年から僕の新しい担当編集者になる大西氏を紹介してもらう。S山氏はマギウスとmini文庫の編集長になるそうな。う〜〜ん、管理職(笑)。
「あっ、じゃそろそろ……」
 S山氏にそう言われ、角川書店社長角川歴彦氏のところへ、恒例のご挨拶にうかがう。
「あっ、頑張っているみたいだね」
「はい、おかげさまで」
 そう声をかけていただく。角川社長と会うのはこれで三回目のはずだけど、やはり緊張してしまう私だ。
「しかし、あれだね。君は順々に、きちんと段階を踏んで昇ってきているね。例えて言えば農耕民族だね。
A(特に名を秘す大人気作家)なんて騎馬民族民族みたいなもんだからね。ぱぁ〜〜と来て、ぱぁ〜〜と去ってしまう」
 そんなわけで、これからは私を農耕民族作家と呼ぶように(笑)。なにしろ、社長のお言葉ですから!(^^;)
「君みたいな作家からは、読者は逃げないよ。これからも読者は大切にしないといけないよ」
 はい、重々、肝に命じて置きます。
「(S山氏と前ドラゴンマガジン編集長「も」氏に向かって)年に一度くらいは『ファンの集い』なんてやってあげたら?」
 やってください。お願いしますm(_ _)m 。
 そんなわけで緊張の一瞬は過ぎていったのであった。
 で、ご挨拶が終わると同時に、これまた恒例のビンゴゲームが始まったのである。
 私はこう見えても昔からクジ運は強い方で、プロ野球のドラフトにかかったら、希望球団一発指名間違いなしと言われているほどだ(嘘)。
 今までにも富士見の忘年会では「ゲームギア(青)」,「入浴剤セット」を当てている。何かあんまり役に立たないものばかりのようだが、当たっている事には変わりない。気にするな。
 今年もDVDプレイヤーをはじめ、豪華商品が並ぶ。そんな中でスタートしたビンゴだったのだが……。
 結果は総スカ!
 リーチすらかからなかった(;_;)。
 一緒にいた杉山氏も米桝氏もまったく駄目であった。
 ビンゴが終わると同時くらいに、「ロケットガール」,「クレギオン」シリーズでお馴染みのSF作家、野尻抱介氏にお声をかけていただく。
 その後、「呪法宇宙」「剣の聖刻年代記」シリーズの作者、日下部匡俊氏を紹介していただき、三人でお話などする。お二方ともホームページを運営されておられるので、その件で結構、盛り上がりました。
 特に掲示板では、皆さん苦労なされているようで、色々と笑うに笑えないようなエピソードも聞かせていただく。
 作家が何か言えば読者は引きますから……。そのようなアドバイスをいただいのですが、僕の作品は作家よりもまずキャラクターありきだからなぁ(笑)。みんな僕が何かいうよりも、洋子ちゃんが何か言ってくれた方がうれしいでしょ(;_;)。
 その時に色々といま考えている作品のお話もしたんですけど、後日、野尻さんのホームページの掲示板を見てみると、「庄司さんは新作について興味深い構想をお持ちでした」と書き込んでくださっており、ちょっとうれしい私であった(^^)。
 その後、十将伝のプロデュースを担当される方があいさつに来られ、野尻さんや日下部さんとはいつのまにかはぐれてしまいました。中座してしまい申し訳ありませんでした。野尻さん、日下部さん。m(_ _)m
 その後はT映の杉山氏から、ムービックの方を紹介していただいたり、「OUT」の編集長で、現在、編集プロダクション樹想社の社長でもある、T氏こと大徳哲雄氏とお話したり、マギウス版「ヨーコ」を制作して頂いたF.A.E.Rの久保田氏、たのあきら氏とご挨拶したり、ドラゴンJrの担当である山内氏にコラムの原稿を渡したりと(笑)しているうちに、気が付くといつのまにかパーティは終わっていたのであった。
 が〜〜ん! ほとんど何も食えんかった\(ToT)/。
 わしのローストビーフ。わしのスモークサーモン。わしのお寿司。わしのラザニア。わしの食後のフルーツ。みんな、みんなどこに行ってしまったの(;o;)。
 ちなみに恒例のお土産はコージーコーナーのデコレーションチョコレートでした。
 その後、大徳氏や同じく樹想社の鈴木女史(昔のOUTの読者には、新撰亭小猿さんといった方が分かりやすいかも知れませんね(^_^))、南波氏、米桝氏、杉山氏で、喫茶店で一服して帰宅する。よく考えてみれば、これって一〇年前の「OUT」の面子、そのまんま(^^;)
 ビンゴでモンスターコレクションのスターターセットをゲットした大徳氏は、新婚だというのに盛んに「明るい話はないの、明るい話は?」と言っておられました。




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1997/12/18更新