『談話室 滝沢』とは東京は新宿、御茶ノ水にある打ち合せのメッカである! お店の看板、あるいは店の前に出ているサンプルなどを見ただけでは、単なる喫茶店にしか見えない。しかしこのお店を単なる喫茶店と思って入った人は、メニューを見てびっくりするかもしれない。 ブレンド1000円(税別)! アメリカン1000円(税別)!! レモンティー1000円(税別)!!! この値段を見ただけでは、その昔流行った怪しい喫茶店の類と思われるかもしれない。 しかし店内の雰囲気は明るく、そしてソファもゆったりとして座りごごちが良い。テーブルは4人掛けはもちろん、6人掛け、8人掛けのものもある。 そう、ここは喫茶店ではない。 あくまで『談話室』なのである!! つまりお茶を飲む場所ではなく、談話をするための場所であり、コーヒー代には当然、談話のための場所代が含まれているのだ。 もっとも談話をすると言っても、東京の真ん中で友人とダベるために1000円(税別)も払う人はあまりいない。 一般に『談話室 滝沢』は打ち合せのために使われるのが主なのである。それもなぜか業界(この場合の業界は、アニメ、マンガ、ゲーム、ティーンズ向け文庫業界のこと)関係の打ち合せが多い。 ここで待ち合わせをしていたところ、別の仕事先の人が現われて、別件の打ち合せに突入してしまい、本来の用件を忘れて帰ってしまったしまったという冗談のような話もある。 かくいう私も、別件で打ち合せ中、ふと隣の席を見てみたら、直接の面識はないものの朝日ソノラマの袋を抱えた人を見かけて驚いてしまったという事がある。 ここまで書けば熱心なファンタジア文庫の読者の方ははたと膝を打つに違いない。 そう、吉岡平先生の傑作『鉄甲巨兵SOME-LINE』でSOME-LINEチームが巻末座談会をやっていたのが、何を隠そうこの『談話室 滝沢』なのだ! ちなみに『別館 滝沢』とは、その名の通り新宿にある『談話室 滝沢』の姉妹店のこと。その筋(どの筋だ)には、『べったき』の愛称で親しまれているが、打ち合せの際にきちんと確認しないと、一方は『談話室 滝沢』で、もう一方は『別館 滝沢』で、互いに「遅いな〜〜」といいつつ無為に時間をつぶすという事があったりする。 |